一般質問 続きです。

3.小中学校での職場体験について1
 
質問:
中学校の職場体験について
(1)今年度の取り組みの狙いとその成果はどうか、また課題は何か。
(2)受け入れ企業、団体の反応についてはどうか。例えば、将来地元の人材を採用できるよう企業も頑張りたいなど、受け入れ側の励みにもなったか。
(3)来年度以降の目標と方向性についてはどうか
答え:
 小中学校では子供たちが勤労観や職業観を身につけ、進路や生き方を自分で選択、決定する能力を育むためにキャリア教育に取り組んでおり、その一環として中学生の職場体験学習を実施している。この職場体験学習を通して働くことへの関心や意欲を高めることで、将来の職業生活に夢や希望を抱き、学校で学んでいることが働くことに結びついていることを実感してほしいという願いがある。
 (1)成果:
 大人が真剣に働く姿を目の当たりにして、大人への信頼感、尊敬の気持ちを持つようになったこと、実際に職場で働くことで協力することの大切さ、仲間に感謝する気持ちを持つことなどを体験でき、中学校生活に生きる経験となり、職場体験学習で一回り成長することができたこと、自分の将来の職業について考える契機となったこと。
   課題:
 文部科学省は5日以上を推奨し、県では3日以上を目標としておりますが、上田市内の中学校では3日間実施した学校が2校あったが、多くは2日間の実施であること、生徒の興味や関心、職場体験への動機づけなどをもっと丁寧に行うこと、進路学習のプログラムをしっかりと組み、事前のキャリア計画を充実させること、挨拶や返事など基本的なマナーを身につけさせること、まだ体験の受け入れ箇所が不足していることから、さらに幅広い企業等への周知と理解、協力を得ることなどが必要。
 (2)ほとんどの職場は協力的で、受け入れてよかったという感想だった。
しかし、中には2日ではなく1日だけにしてほしいというところや、受け入れのためにも作業を調整していただいたり、複数の学校が重なったりして苦労されたところもある。また、生徒たちは将来の夢に向かって真剣に体験していったという意見の一方、お客さん気分で来ている生徒もあり、事前学習やマナーや心構えをもっとしっかり植えつけてほしいといった厳しい意見もあった。さらに、自分も中学生のときに行ったことがきっかけでこの職についたという介護職場の方や、ぜひ病院の仕事について興味を持ってほしい、また中学生のはきはきした挨拶に他の職員の刺激になったといった声も聞かれた。
 (3)職場体験学習ではさまざまな仕事が社会をつくり上げていることを実感し、働くこと、人の役に立つことのすばらしさ、また喜び、厳しさなど、働くことの大切さを学ぶことが重要である。
 また、生徒が将来の夢や職業、働くことなど自分の生き方について考えることができるようになるためには、職場体験学習を中学3年間の中で最低でも3日以上実施すると成果が上がると言われている。しかしながら、新学習指導要領の実施により学校での行事編成が窮屈になっているので、難しい面がある。中学校における職場体験学習の充実が図られるよう、市の教育委員会としても、企業や団体情報のデータベース化、企業向けのパンフレットや啓発用ののぼり旗等により職場体験学習の受け入れ事業所の拡大が図られるよう支援していきたい。