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カテゴリ: 視察

 2月4日~6日、会派にて行政視察を行いました。

2月4日(月)午前・午後 大分県豊後高田市
       視察内容
       ①住みたい田舎全国1位
       ②昭和のまち
       ③学びの21世紀塾
2月5日(火)午前・午後 福岡県北九州市
       視察内容
       ①門司港レトロ倶楽部
       ②黒崎地区中心市街地活性化協議会
       ③株式会社まちづくりくろさき
2月6日(水)午前 福岡県古賀市
       視察内容
       市が運営する無料職業紹介事業

詳細は、順次報告いたします。

 さて、昨年秋に開催した上田市議会が市内9か所で行った、議会報告会では、参加した市民から行政視察についての質問が多く出されました。
 先進自治体を視察に行くといっても上田市の方が、先進自治体の場合もあるのではないか。
 なんのための行政視察なのか。
 
 行政視察については、以前、政務調査費についてブログで書いたことがあります。

 基礎自治体といわれている市町村の多くが、人口減少、子育て、教育、少子高齢化、産業、中心市街地の空洞化、地域交通の課題、税収減と財政のやり繰り、行財政改革・・必死に取り組まなければならない状態です。
 視察に伺う全国の市町村でも、その必死さ、まちの将来像への思い、市民や地元産業団体の工夫が伝わってくるところがあります。
 議会改革に関する書籍には「議会改革、議員提案を真剣にしている議員ほど、行政視察を多く行っている」という記述がありました。
 この文書の内容は、正確ではなく「行政視察を多く行っている」というよりも「行政視察をどう生かして、市政に提案してきたか」であるはずです。

 今回、伺った豊後高田市では市が目指す、市の将来像を実現するために視察させて頂いた①から③のテーマが、いかに大切なのか、知る思いがしました。
 また、北九州市の門司港地区、黒崎地区のまちづくり、古賀市ならではの無料職業紹介事業は、いままで歩んで作り上げてきたまちをどのように生かしていくか、そこにはまちに住む方々、行政や議会の人々の思いを十分感じるものがありました。
 どんなに素晴らしい、先進的な取り組みでも、魂がなければ、成功も失敗もありません。
行政機関や議会には確かに失敗は許されない面もありますが、だからとって前例の踏襲のみにこだわるのは、衰退の途上でしかありません。
 
 視察先で魂を感じる時、この上田市ではどう取り組めるのか、大きなヒントを頂くときなのです。

 先週8月6日(月)~7日(火)にかけて議会広報特別委員会の行政視察に行ってきました。
視察先は
埼玉県鶴ヶ島市・・議会報告会と議会インターネット中継について
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議会事務局が操作するテレビモニター(鶴ヶ島 議場)
福島県会津若松市・・市民との意見交換会(議会基本条例に基づく)について
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(昭和10年代からの会津若松 議場)
です。

鶴ヶ島市では、議会インターネット中継をすでに実施していますが、年間に運営予算が約50万円ぐらい(ただし、すでに議会事務局が管理する議会内でカメラ3か所が設置されています。上田市議会の場合は、地元CATVのカメラが設置)。現在は本会議、一般質問等がインターネット中継されていますが、常任委員会もネット中継を予定している。また議会報告会では、地域の要望というよりも市政や国政までに範囲が及ぶ議論となるようです。

会津若松市では、議会報告会ではなく、市民との意見交換会を年2回、全15か所で開催。市民からの上がった声を政策として検討していく『政策形成サイクル』を実施しています。この会津若松市ですが、議会基本条例等議会運営について、毎年数多くの地方議会が視察に来るモデル事例です。

さて、両市を訪問して、大変うれしかったことがあります。
今回の行政視察は議会に関することなので、先方の市では、地元の議員が説明そして質疑応答にこたえてくれるのですが、鶴ヶ島市では公明党の山中基充(やまなかもとみつ)議員(副議長、1962年9月13日生まれ)、
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写真:正面左から2番目
会津若松市では公明党の樋川誠(といかわまこと)議員(広報広聴委員会副委員長 1964年12月4日生まれ)が熱心に説明をしてくれたことです。
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写真左端

40代後半のの若き会派公明党の議員(但し、山中さんは5期目のベテラン)が陰日向でがんばっています。
 議会改革については、各地方議会が様々な取り組みを行ってきています。どこの議会が一番すぐれてるか、そのような競争(毎年、発表される議会改革度ランキングなど)も良いかもしれませんが、大切なことを見落としています。その市町村の住民がどれだけ、自分のまちの議会、議員に満足(この満足は、何かをしてくれたことだけではなく、意見交換ができる、情報がよく入ってくる、議会の役割がよく理解されているなど)かが問われるものであると思います。
 各地方議会のしくみの優劣よりもどれだけ議員が議会が努力をしているかが、大切ではないのか。
そんなことを実感した行政視察でした。

 本日は森林・林業・林産業活性化議員連盟の研修会・現地視察が行われました。
研修では長野県林務部から
 「上小地域の森林・林業の現状と課題」上小地方事務所林務課長
 「災害に強い森林づくり」長野県林務部 治山係長
について講義がありました。

長野県は、総面積のうち78%が森林であり、上田市の森林面積は39,320ha(総面積55,200ha)、71%が森林。
そして県森林づくり指針(平成23年~32年の10年間)の概要が説明されました。
また、災害に強い森林づくりでは、平成18年7月に長野県岡谷市を中心に発生した豪雨災害での崩壊と土石流が一面樹木に覆われた森林内で発生している。・・これが近年の災害形態の特徴を表している。
そのほかにも
2.水を通しにくい地層と、上側の水を通しやすい地層の間で崩壊が発生。
3.雨の少ない地域では、長年かけて堆積した土砂が流される。・・谷止工が災害予防、減災に有効。
4.見かけ上の集水面積では量れない水量が流出する。
5.発生頻度が下がるとともに、多くの雨を貯留するので崩壊時の規模が大きい。
このような調査分析から、災害に強い森林づくりの提唱がありました。

研修会のあとは現地視察として2か所にいきました。
1.森林整備事業・高性能林業機械作業
森林組合の作業現場の視察でした。
地元の上小森林組合は、職員66名、平均年齢39.9歳。若い世代が、高性能林業機械で作業を行っています。
作業道を開く「ザウルスバックホー」
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伐採、枝払い、等間隔で玉切する「ハーベスタ・プロセッサ」
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従来は作業員が行う「チェーンソーで伐採、人力で枝を払い、木を切る」・・ことを1台で「木をつかみ、伐採、枝を払いながら指定した間隔で木を切る」あっという間の作業を行います。
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搬出「フォワーダ」
若い方が森林事業に携わっていることを知り、林業にも将来性を感じました。

その他、鳥獣害防止対策侵入柵設置個所を視察しました。

 山梨県 新エネルギー施設 視察報告

■県営深城ダム 山梨県大月市
洪水調節、取水の安定化、河川環境の保全や水道用水の確保を目的とした多目的ダムでしたが、現在、ダム下に小水力発電施設を建設しています。
最大出力    340kW
最大使用水量  1.0m3/s
有効落差    43.35m
年間発電電力量 1,824,000kWh
総事業費    504,635千円
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■米倉山メガソーラー施設 甲府市(旧中道町)
平成24年1月完成予定、現在建設中のメガソーラーです。山梨県では北杜市のメガソーラー(北杜市とNTTファシリティーズ)が有名ですが、米倉山(こめくらやま)に建設中のメガソーラーは、山梨県と東京電力との共同事業で行われています。
山梨県:土地の提供(17年間の無償提供・・パネルの寿命が17年なので)・・今まで売れ残っていた県有地約20ha(太陽パネル設置面積は約14ha)。PR施設を同じく平成24年1月に開設。
東京電力が建設。
出力 1万kwh
年間発電量 約1,200万kwh(一般家庭の年間使用電力量約3,400軒分)
総工費は40億~60億と言われている。
施工業者 明電舎、ソーラーパネルは、ソーラーフロンティア。
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山梨県の日照時間は北杜市が約2200時間/年、甲府市周辺が約2190時間/年。
(全国1の日照時間は宮崎県)

県が策定したやまなしグリーンニューディール計画(自然エネルギーによる低炭素社会の実現と経済活性化)の1番の目玉は、「ソーラー王国やまなし」を明確に示しています。
太陽光発電普及率日本一(住宅用太陽光発電設備の世帯当たり普及率)。

上田市土地開発公社にも約77億円の塩づけされた(売れない)土地があります。山梨県の取り組みはいわば先進事例です。

長野県は、今月中旬、県内のメガソーラー候補地の情報発信するための窓口を設置します。
メガソーラーに限らず、自然エネルギーに向けた取り組みが県、市町村では加速しています。

来月は岐阜県の新エネルギーについて視察をします。

 都留市 「エコロジカル・バランスタウンつる」の続きです。
都留市の人口は3万2千人。小規模の市ではありますが、毎年視察者が5000人くるまちです。
東日本大震災により急激に注目され始めた新エネルギーですが、平成16年より水車による小水力発電への取り組み(稼働平成18年)を始めた都留市は先見性がありました。そして水車に続き、「エコハウス」普及構想です。
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 環境省「21世紀環境共生型住宅のモデル事業整備による建設促進事業」により建設された環境共生型住宅『都留市エコハウス』を伺いました。
 都留市の標高は400m、山に囲まれた地形を見ると長野県上田市とよく似ている気候です。
エコハウスは、小水力発電元気くんの電力を使用しています。
 注目点:
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1.風のとおり道を考慮した空間
 自然採光・自然通風とOMソーラー(空気集熱)の太陽熱による床暖房。
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2.県産木材及び地域県産材の活用
 県産木材はもとより、活性炭ボード、溶岩サイディングを使用。
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蚕室をイメージした天井の梁、ワイン樽の雨水貯蔵タンク

エコハウスのとなりは植物工場です。アイスプラントと葉わさびを栽培・・頂きました。アイスプラントは初めての食感(塩水を吸わせる水工栽培)
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エコロジカルバランスタウンを目指す都留市、エコハウス建設のための環境省からの公募情報に即対応したとの説明がありました。

わがまちにとって有効な情報(国からの補助金、公募事業など)をどう理解し、生かしていくか。
都留市の取り組みは先進的です。周りの地方自治体の事例を見て検討していくやり方がすべて否とは言いませんが、先進的な取り組みには熱意と思いが入ります。そこが曖昧だと「失敗したら誰が責任をとるんだ」お決まりのやらない理由に発展していきます。全ての市民が賛同していただくことは難しいでしょう。でもなにもやらない事となにかを始めることで議論となること。やはり後者の方がまちは活性化するのではないでしょうか。そんなことを感じつつ、次回は山梨県の新エネルギーへの取り組みを紹介します。

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