『地域に貢献する地球市民』の気概を持って

#チャレンジ2030 近い未来へバトンを!安心・安全・ワクワク

2014年09月

 9月24日に放送されたNHKクローズアップ現代「揺れる地方議会 今何が起きているのか」を見ました。
内容は2つに分かれます。
①元兵庫県議会議員から発覚した政務活動費の使い道
②なり手がいない。定員に満たないまたは、選挙にならない市町村議会
そして①と②から、地方議会の役割を問う番組となっています。
政務活動費
問題視されるのは主に都道府県議会等に支給される高額?な政務活動費の使い道でした。
兵庫県議会の場合、N元県議だけではなく、年度末に100万円単位で切手を購入する。同じ領収書のコピーの使いまわし。など、公費の使いきりを目的としているようにも映ります。
いままで個人への支給に加え、領収書の原本添付をしなくても良い事や、視察研修報告書を提出、公開されていない。また、夫婦で訪れた観光施設の入場券の領収書に加え、来場者〇〇万人記念で広報紙に写真が載り「良い記念になりました」などコメントが記載されることは政務活動費の目的が議員個人のためにある事のように見えてしまい、地方議会、議員への不信に繋がっていきます。
 しっかり行政側をチェックするため、政策提案するために政務活動費を活用する事が望まれる一方で、政務活動費を支給していない市町村議会もかなりあります。
地方議員のなり手がない
 都道府県議会は高額な政務活動費の使い道が問題となっていますが、小規模な市町村議会では、議員のなり手不足が深刻となりつつあります。
 定数に満たない町村議会、定員数の立候補で選挙にならない。
北海道千歳市議会議員の方々が市民アンケートをとった結果には「市をチェックするのは町内会長で十分」など議会不要論というか、議会が何をしているのか分からないという意見が多いことは、何もこの市だけの事ではないと思います。
 また、行政のチェック機能としていた主にまちの名誉職的な地位だった地方議員の存在は、大きく変化しています。
 議員報酬についても議員のほかに仕事を持たなければやっていけない現状と、その中で、ゲストの北川元三重県知事が話す議員の「政策提言・立案」力が求められ、発揮されなければならない。
 「市をチェックするのは町内会長で十分」という意見は結構あります。
多くの自治体で、地域内分権を模索し実施している市町村が出てきています。ある一定の予算と事業を決定できる権限を自治体内の小学校区、中学校区単位で構成する「まちづくり協議会」等に分権していく制度ですが、確かに地域の課題を解決していく手法の一つです。ただし、産業振興、雇用や子ども、女性など世代別の課題等地方自治体が行う事業政策は地域に割り振れるものばかりではない事に加え、ほんとんどの「まちづくり協議会」の委員は首長からの任命(委嘱)です。選挙ではありません。
これからの地方議員の姿
 「地域のことは地域で」地域内分権が進めば進むほど議員数も現在ほど必要ないのかもしれませんし、地域住民が自ら地域自治に参画していくことは大変重要です。
 益々、地方議員は市政全体に対して政策提言、立案そして実現できる手法を模索する努力が求められると思います。
政務活動費を活用し学び、現地を見る目的は何か、選挙を通じて選ばれることの意味をいつも確認していかなければならない・・地方議員は不要なのか、それとも、人口減少が深刻となる中でこれからの市町村をどのように描き進めていくために重要な役割となるのか、その答えは私たちにあると思います。
 特に市町村議会、議員の責任は重い。

 9月定例会一般質問は、移住・定住に関する質問を行いました。

移住・定住を進めるために住みよい上田市の課題について、
人口減少社会でその下げ幅を緩やかに、そして年齢構成についても将来のまちづくりを見据えた上で多くの自治体が移住・定住促進を課題としています。
 住みやすさは、働く場があること、子育てしやすいこと、医療、教育の充実、災害に強い安全なまちなど、日々の暮らしやすさを支えていくことが住みよい上田市への道ではないでしょうか。
 そこで、住みよい上田市を構築するに当たり、
特に『働く場、住むところ、子育て、市民力、情報発信』
5つの課題について質問をしました。

 『市民力』について
 若者世代が積極的に市政に参加できる上田市を目指して、私は平成24年6月定例会で、審議会等の委員として20代から40代までの男性委員をふやすことなど、青年世代の市政参加をもっと進めることについて質問をいたしました。長野県では審議会等の設置及び運営に関する指針が、委員は幅広い年齢層から選任するよう努めること、なお審議会等の内容により若者、おおむね30代まで、の登用に努めることと改定されました。平成24年6月定例会答弁では、延べ583人の委員の中で20代から40代男性は30名とあった。その後の青年層の市政参加の状況はどうか

答:
 市の審議会等は、本年8月現在52の審議会等を設置、延べ664人が委員として市政の推進に参画している。
このうち20代から40歳代の男性委員は42人。割合は6.3%
 平成24年6月定例会で答えた時点では583人に対しまして30人率にして5.1%。若干委員数はふえている状況。
 青年世代の市政参加は、家庭や地域経済、地域活動を支える世代でもあることから、家庭や勤務先等の理解、協力といった課題もあり、なかなか難しい状況であるが、審議会等に限らず、例えば第二次上田市総合計画の策定に当たり、将来を担う若い世代の皆様からご提言を頂く方法により市政に参加する機会を設定したり、インターネットや手紙、ファクス等による意見募集、講座やシンポジウム等の各種イベントの開催、わがまち魅力アップ応援事業等によるまちづくり支援、さらには消防団員の確保など、さまざまな手段を講じることにより若い世代の男性の皆様にも市政に関心を持っていただき、気軽にご参加いただけるよう、引き続き市民の参加と協働による住みよいまちづくりに努める。

 9月14日は、上田市浦里公民館にて徳島県神山町のNPO法人グリーンバレー理事長の大南信也氏の講演会が開催されました。(主催:浦里希望の泉プロジェクト)
 山間の町である、神山町はここ数年来、IT関連オフィスなど10数社がオフィスを構え、仕事や技術・技能をもった若者の移住者が多く、2011年には町の転入が転出を上回ったところです。
 このまちの活動には、NPO法人グリーンバレーが大変重要な役割を担ってきました。
その理事長である大南氏の発想、行動力そしてその基盤となる情熱を、今回の講演で改めて感じ取る機会を得ることができました。地元で20年間、本業ではない(本業は建設業と生コン製造)活動をしてきた、将来のまちづくりを具体的に次から次へと実現させてきた大南氏の話には説得力があります。私も議員にさせて頂く前まで、まちづくりNPO法人の事務局長として、様々なイベントに携わってきましたので、今回の講演は期待以上のものでした。
 今回の講演で、私自身が感じたポイントをあげてみます。
みんなでやろう!まずやろう!
①小さな成功体験を5人ぐらいで共有する=意識の共有
②まず未来の姿を思い浮かべる←逆算する「今何をするか」頭の中で展開しないで→やってみる(やってみなはれ)
アイデアキラー(過去の失敗事例をあげて、アイデアを破壊する人)撃退法
難しい、できない、無理だ→俺は聞いていない、誰が責任を取る→前例がない
←前例がないことは時代の歯車を回すチャンス
出来ない理由よりできる方法を
まずやってみる(just do it)
③地域で作る組織、団体の3つの原則
・オープン・・地域内の方も外部の方も歓迎
・フラット・・上下関係をなくす
・フレキシブル・・柔軟=出来ない理由よりできる方法を、まずやってみる(just do it)
そして、いつでも出入り自由=やめやすい組織
④ありのままの姿を情報発信する。
⑤ワークインレジテンス
地域に雇用がない、仕事がない
仕事を持った人に移住してもらう。
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(山の細い農道を登ったところにあるCOCO歯科)
町の将来にとって、必要と思われる「働き手」「起業家」を逆指名。
商店街にカフェレストランが欲しい
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(南仏ビストロ、レストランオニヴァ)
⑥サテライトオフィスはヒトノミクスから生まれた。
口コミがひろがる
⑦イノベーションを起こすにはお金とは限らない。情報革命である。
サテライトオフィスは雇用を生まないといわれていたが・・
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(オフィスえんがわ)
⑧そこに何があるのではなく、そこにどんな人が集まるか
専門家と何も知らない素人、旧住民と新住民。
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(コワーキング゙スペース)
 実は、本年5月実際に神山町に伺い、NPO法人のスタッフからサテライトオフィス(オフィスえんがわ)、南欧ビストロオニヴァ、神山塾(職業訓練による移住者支援の拠点、コワーキングスペース)、神山アートインレジテンス等を案内して頂きました。
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(アーティストレジテンス作品 隠された図書館・・町民が人生で3回、本を寄贈する図書館)
 また、神山町訪問前後には、本年出版された『神山プロジェクト』を読みました。
神山プロジェクト 未来の働き方を実験する神山プロジェクト 未来の働き方を実験する
(2014/03/06)
篠原 匡

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 固定観念、先入観を超えた今のありのまま姿(地域)をよく知り、そこから、やりたいことを続けること。しかし、強烈な使命感や義務感は持たない、緩やかに・・そして複数の方が成功体験を持つこと。
 NPO時代の活動を思い出してしまいました。
 そして、大南氏は「昭和50年代後半から、地域の要望は道路を良くしてくれというものが多かったが、道路が良くなるたびに過疎が進んでいった」と。

 神山町に伺うと、決して道路等のインフラ整備はある一定程度の状況ですし、まだまだ下水道が全部ひかれていないようですが、一つ違うことは、徳島県は地デジ支障地域が多く、町内に光ファイバーが引かれている点です。道路から情報へインフラ整備を展開していったことも幸いだったことかもしれません。
 しかし、まちづくりが進むかどうかは、その地域にいる人の情熱です。これは全てにおいて普遍であると思われます。
リンクホームページ
イン神山

議員必携や地方議会運営事典を読み直しています。
 
地方議会において、議員個人が市政について質問できる場が、本会議での一般質問です。
 『一般質問とは、議員が、市の一般事務に対してその執行の状況又は将来の方針、政策的提言や行政への批判等を執行者に直接質すことです。また、執行者の所見や施策について報告を求めたり問い質すこともあります。
質問の範囲は、市の行財政全般(公共事務、団体委任事務、行政事務の一切を含む)のほか、地域で住民生活に密接している事項など多岐にわたっています』(会津若松市議会HPから引用)
 『一般質問とは、議員個人が市の事務の執行状況や将来に対する考え方などの報告や説明を市長などに求め、市が市民のための適切な市政運営を進めているかを議員がチェックするものです』(伊達市議会HPから抜粋)

 また、質問は規則、基準など手順に従って行われます。
 『質問方法は、効率的な議会運営を目的に、質問する議員があらかじめ議長に質問の趣旨などを知らせる「通告制」を採用し、議員はその内容に添って質問します』(伊達市議会HPから抜粋)

 質問にはルールがあります。
 全国の多くの地方議員が使ってしまう誤った言葉があります。(現在、自らのHPで公開している一般質問内容をや議会会議録HPを読んでいるとかなりの方が使っていますし、私も使ってしまったことがあるかもしれません)。
 『質問であるから、あくまでも質問に徹すべきで、要望やお願いやお礼の言葉を述べることは厳に慎むべきものである
(全国町村議会議長会編集「議員必携」より抜粋)
 教えて頂きたい
 説明をお願いします
 〇〇について要望いたします
 ○○について善処をお願いしたい
 ありがとうございました
 心から御礼を申し上げます

・・けっこう使っています。
議員必携議員必携
(2012/04)
全国町村議会議長会

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 それから、質問の内容には、
市町村議会が県、国の行政事務に関すること
広域市町村圏(広域連合)、一部事務組合が行う事務に関すること
は法的に認められていない。
市町村が出資している*地方公社(例、土地開発公社)、第3セクターの事務に関すること(*当該市町村の出資・債務補償が適切かどうか、監督権の行使状況の質問は可)は質問はできません。
(「地方議会運営事典」(ぎょうせい)より一部引用)
地方議会運営事典 改訂版地方議会運営事典 改訂版
(2008/10/11)
地方議会運営研究会

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 9月定例会一般質問が始まりました。
本日9月8日は私を含め9人が登壇しました。
 一般質問を行った議員、それに対して答弁をした市幹部の言葉から気になった言葉をあげてみました。
スポーツ施設整備基本構想
尾島議員の質問、老朽化する体育施設に関して、教育次長の答弁から今年度中に検討案を提出。

自主防災アドバイザー
松尾議員の質問から
長野県の制度で市町村と連携し、住民の中から、地域ごとの自主防災組織の立ち上げや、その活動の活性化に必要
な支援を行う者。

農地中間管理機構
小林隆利議員の質問から
我が国農業の構造改革を推進するため、農地利用の集積集約化を行う農地中間管理機構を都道府県段階に創設するとともに、機構の設立にあわせ、遊休農地解消措置の改善、青年等の就農促進策の強化、農業法人に対する投資の円滑化等を講じるものです。

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