『地域に貢献する地球市民』の気概を持って

#チャレンジ2030 近い未来へバトンを!安心・安全・ワクワク

2011年10月

1週間を振り返る(10月3日~10月10日)

■10月3日(月)
午前 スポーツ振興議員連盟 打ち合わせ
午後 議会報告会運営委員会
   農政議員団 上田市農業委員会役員との懇談会

   農業委員会が毎年提出する市長への「建議書」について議員団との意見交換が行われました。

■10月4日(火)
午前 行財政改革推進委員会
   第二次 上田市行財政改革大綱(案)について、内容の確認が行われました。
   今月中旬に中間報告 
   11月 パブリックコメント
   12月 修正
   2012年1月 答申→大綱に基づくアクションプログラムの策定に入ります。
午後 市議会9月定例会最終日 本会議
   意見書・請願について
   「免税軽油制度の継続を求める意見書」全会一致 
   「省エネ及びエコ化社会への転換を求める意見書」全会一致 
   「郵政改革法案の速やかな成立を求める意見書」賛成多数 
 総務文教委員会において、郵政改革法案の速やかな成立を求める請願審査がありました。これについては、私は与党内でも意見が集約されていない、内閣が変わり、郵政改革法案自体の内容についても一部検討するような声もあることから、動議を出し継続審査を提案しましたが、継続審査賛成は私1人だったため、請願は賛成多数で採択され、本議会では議員提案による意見書として賛成多数により可決されました。

■10月5日(水)街頭演説、市民相談

■10月6日(木)
午前 企業訪問
午後 人権を考える市民の集い 三四郎さん講演会

■10月7日(金)
午前 市民相談
午後 東京上田会総会(東京・浅草ビューホテル)

■10月8日(土)
午前 塩田北保育園 運動会
午後 ドイツに見るオオカミとの共生 シンポジウム(松本市)

■10月9日(日)
午前 失語症 コミュニケーション・サポーター養成講座
午後 中塩田地区奉賛会慰霊祭

■10月10日(月)
 大学総会(東京)

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 昨日10月8日、松本市にて日本オオカミ協会主催のシンポジウムがありました。
テーマは『ドイツに見るオオカミとの共生』復活オオカミでシカをコントロール-です。
 内容は、オオカミを野に放つ・・ことを真剣に考える会議です。
 オオカミの印象は獰猛そして人々の嫌われ者ですが、食物連鎖には重要なカギを握る動物でもあります。猛禽類の食物連鎖の頂点がオオタカならば、4本足の頂点は真にオオカミと言えるでしょう。
 全国的に鹿やイノシシの農作物への被害は、深刻です。鹿はどんどん繁殖していき、農作物では飽き足らず、林野へ植林をした若い木、背の低い木、樹木の皮まで食べていきます。先日の長野県の森林・林業・林産業活性化委議員連盟総会でも、鹿の被害について長野県林務部から報告がありました「今後鹿の生息地は、より標高の高いところと、里山、まちの郊外の平地にまで達するだろう」と。
 被害は農林業だけにとどまりません、最近は道路を横断する鹿と自動車との衝突事故が後を絶ちません。体重が100kgある鹿です。ぶつかっただけで下手をする運転手や同乗者の命をも危険にさらされます。
 そこで、鹿やイノシシの最大の天敵がオオカミの存在が大きくクローズアップされてくるのです。
 日本オオカミは明治以降、絶滅してしまいました。当時、ヨーロッパでもオオカミを駆除することがはやり、開国を境に明治政府も積極的にオオカミを駆除してきた歴史があります。

 今回の講演では、NABU(自然・生物多様性連合)ドイツで活動をしているマグヌス・ヴェッセル氏がドイツでのオオカミとの共生について、具体的な事例を説明してくれました。
 オオカミの生息地は人口4000~4万人、里山、住宅地の郊外にまで及んでいる。そして鹿、イノシシが多くでる場所でもある。・・オオカミの移動距離は半年で1500kmを超える。現在はヨーロッパ全域に生息。
 オオカミは1族約8頭で1グループを形成しているその行動範囲は300k㎡、1頭あたり40k㎡。
 オオカミにとって家畜や人間は餌ではない。
 人と遭遇することは稀である。
 過去50年間(ドイツで最も有名なラウジール地域)で人間を襲ったのは9例ある(原因、狂犬病、餌付けをしたこと)。
 
 など説明がありました。

 その後、質疑応答がありました。
 日本オオカミ協会会長の丸山直樹氏、小金澤正昭氏、長野県議の永井一雄氏、そしてマグヌス・ヴェッセル氏が参加者の質問に答えていました。
 多くの方が、オオカミの危険性について質問を投げかけてきます。丸山会長はうんざりした様子で答えていました。本人の言葉からも、何千回も聞かれることのようです。配布した資料には30ページ近くにわたるQ&Aがあります。ほとんどの答えはここに書いてあります。という説明がありました。

 2つ印象に残った質問と答えがありました。
1.ある長野県議(この会合、県内外の県議、市町村議員がたくさん参加していました)の質問、
 Q:オオカミを導入したあと、万が一オオカミが人を襲った場合どうなるのでしょう?
・・ここで丸山会長と議論になります。
 A:最終的には行政が責任を取るべきだ。
 会場には行政担当者も多くいたと思いますが、この言葉が行政にとって一番忌み嫌う言葉ではないかと思いました。
2.冊子Q&Aには載っていなかったので質問しますと比較的若い男性の質問
 Q:オオカミと野良犬との区別はどのようにつけるのか
・・オオカミの大きさは、南から北へ行くほど、大きくなる傾向がある。それは捕獲する鹿などの大きさにより進化してきた過程があり、日本に連れてくる予定のオオカミは本州本土では中国付近のタイリクオオカミを考えているようで体重20kg。
 A:マグヌス・ヴェッセル氏が回答し、一見、区別はつかない。年に数回稀に家畜が襲われた時、ドイツでは保険があり、オオカミに襲われた場合は保険が下りるが、野良犬は出ないため、DNAを調べる。
 ヴェッセル氏は、もしもその稀の場合を想定した対策=予防策が重要であることを強調していました。オオカミが人に接触しないようにする対策。もしもの場合、そしてハンター(狩猟者)がいる。

 私はオオカミの導入について、今の段階では賛成でも反対でもありません。2つめの質問にあるとおり野良犬との区別がつかないのは住民の理解を得ることが難しいと思えます。

 鹿害はますます深刻になります。上田市で麓の畑の前には鉄柵が数kmにわたり置かれている場所が多くあります。・・でも柵の隙間から、イノシシは地面を掘って柵を通り抜けていきます。猟友会の方々の活躍の場もありますが、ここでは高齢化の問題があります。先日お会いした猟友会支部長さんは70代半ば、私が一番若い!と話をされていました。猟銃もワナを仕掛けることも資格が必要です。そして手間が大変かかること。・・鹿害については、きりがないほどです。 

 だからこそ、オオカミ導入も1つの方法であることは十分理解できます。(だからなのか・・地方議員がたくさんこの会合に参加していたのは)

 オオカミ導入は、例えば導入を行うモデル地域が今後できるとするならば、地域の十分な理解が今後のカギとなりそうです。

 『やっぱりオオカミ』という絵本があります。どこへ行っても友達がいないオオカミ、ヒツジの国では足蹴にされ、ウサギの国でも相手にされない。童話や昔話の大半がオオカミを悪者扱いしています。本当は違うと思います。やっぱりオオカミの主人公はひとり(一匹)流浪の旅を続けます。
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日本オオカミ協会から頂いたステッカー。

 昨日10月6日上田市民会館において『人権を考える市民の集い』が行われました。
市民の集いでは、ミューシャンでありパーソナリティの三四郎さんの講演がありました。
講演では三四郎さん(熱い情熱は県内の老若男女に大人気)、乙武洋匡さんの言葉を紹介
「欠点とはその人にとっては欠かせない点」
=個性なんだ。
私にはこの言葉がとても印象的でした。人と違うことが自分である証。

 ところで、先月下旬に、長野県「発達障害者支援のあり方検討会」第3回最終回が県庁で行われ、県への報告書の取りまとめ案が提示されました。
 この検討会の目的は乳幼児期から成人期に至るまでの縦(時系列)、保険・福祉・医療・教育・労働等といった横(分野別)において途切れのない一貫した支援のあり方を検討する会議です。(以前にも書きました)
 報告書には10項目の課題が乳幼児期から成人期まで挙げられています。そして、その課題について支援のあり方を示しています。

 (1)全般的な分野の専門家の配置
 年代、分野に拘らないアドバイスや支援のガイドができる全般的な分野の専門家の配置が必要。・・現地の専門機関との間を横断的に支援するサポート・コア・チームとサポート・マネージャーの設置。
(課題9 全世代を通した課題)
 (2)情報共有のための環境整備
 年代、分野で途切れることのなく情報の共有や引継ぎが行なわれるよう『個別支援ノート(仮称)』のようなものを機能させるための地域の環境整備が必要。
 (課題10 全世代を通した課題)
 (3)社会の理解と協力を促すための普及啓発
 ・こどもの養育が困難と感じている父母を追い詰めないための(特に祖父母世代に対する重点的な)啓発活動が必要。
 (課題1 乳幼児期)
 ・全ての教師が発達障害の基本的知識と対応力を習得するための対策が必要。さらに通級教室の充実など個々に合わせた支援体制の充実が必要。
 (課題4 学齢期)
 (4)専門的な支援技術の強化
 ・ペアレント・トレーニングをはじめとする療育が提供できる支援機関の整備が必要
 (課題2 乳幼児期)
 ・職業実習やSST(社会適応訓練)を学齢期のうちから体験させるなど、進学や就労を見越した準備を学齢期から計画的に行うことが必要。
 (課題5 学齢期)
 ・丁寧なアセスメント方法を行わずに支援を開始してしまっていることが多い、県内の支援機関が使用するアセスメントの標準化やその研修が必要。
 (課題7 成人期)
 (5)発達障害診療の体制整備
 ・一部の専門家のみに負担が偏ることがないよう、全県的な診療機能の役割分担と連携の体制整備を行うべき。
 (課題3 乳幼児期)
 ・行動障害がある場合に対応できる診療機能の整備が必要。
 (課題6 学齢期)
 ・成人期になってから発達障害に気がつかれた場合に受診できる診療機能の整備が必要。
 (課題8 成人期)

以上は会議で提示された報告案です。
特にこの検討会では(1)全般的な分野の専門家を配置(2)情報共有のための環境整備について様々な議論が行われました。私はこのような取り組みが行われたこと事態が大きな進展であることを高く評価します。県の取り組みが具体化することを期待しています。
 そして私のとっても地方議員としてしっかり取り組むべき課題です。
 
 命という文字は、天から口で生きろと命令されているとは三四郎さんの言葉です。

 人と同じ、違う・・いったい誰を標準としているのでしょうか。  

 9月26日(月)~10月2日(日)を振り返ります。

■9月26日
 午前 長野県「発達障害者支援のあり方検討会」第3回最終回 傍聴
 ・・次回ブログで報告いたします。

 午後 環境建設委員会 傍聴

■9月27日
 午前 厚生委員会 産院特別会計 9月補正 再審査 傍聴
 民間事業者より1000万円の寄付がありました。寄付金については総務文教委員会において、産院特別会計に繰り入れることについて可決しましたが、9月22日産院を所管する厚生委員会において、来年4月開設される新産院(新名称 上田市立産婦人科病院)のガラス張りのエントランスに原田泰治氏作品を陶板(陶製の絵)を設置することについて、なぜ陶板なのか(安全性の課題)、1000万の根拠等が議論され、委員会では全会一致で否決されました。しかし、9月27日に再審査が行われ、1陶板に限らず、別の方法も検討すること。2飾るものについては広く市民にも意見を聞くこと、など附帯意見をつけて可決されました。

■9月28日
 午前 中塩田小学校 視察 校舎内の補修箇所等を小学校、教育委員会、池田議員と確認しました。
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体育館天井はボコボコです。

 午後 議会機能強化特別委員会
 今年度中に取り組む、議会改革の具体的な内容について、委員からのアンケートによって、点数をつけ優先順位を決めました。
 今回『議員間討論』について議論しました。

■9月29日
 午後 産業活性化・雇用促進特別委員会
 上田市商工課から市内経済状況、雇用状況についてのヒアリング

■9月30日
 午後 丸山邸 講演会及び現地見学
■10月1日
 別所温泉 あいそめ祭 お手伝い
■10月2日
 こころの健康セミナー「こころのものさし」うつ病と心のケア 
 司会をしました。

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 10月2日(日)市内にて、こころの健康セミナー『こころのものさし』うつ病とこことのケア(主催:上田市うつを考える会)がありました。講師はNPO法人きぼうのにじ理事長 中村博保氏。
うつ病や認知症は、他人ごとではない。
 現在、労働安全衛生法により、職場でのメンタルヘルス指導は充実を図られていると言われていますが、
うつは自分だけにしか症状がわからない上、職場での相談では、本人から真実を語ることは難しい。
周囲の目や、リストラへの恐怖等様々な不安があるからです。
 うつが発症する傾向は、男性では働き盛りに多い(また、うつは女性に多いが、自殺者は圧倒的に男性に多い)、その症状には不眠があること。その原因にはストレスが関わっていること。
 セミナーでは、ストレスをためない3つの方法が紹介されました。
1.(悪い事、よくない思い出を)思い出さない
2.(否定的なことを)考えない
3.自分を責めない


 心拍数などから、うつ病を測る機械も開発されています。
中村講師は、一般の健康診断には心の簡易的な検査も必要である。
さらに地方自治体の役割が非常に大きいことを力説しています。
行政機関は、「こちらに来ていただければ相談窓口があります」「相談をお待ちしています」・・確かに相談窓口は充実しているかもしれません。
しかし、うつの方が積極的に、このような窓口に自ら行けるでしょうか?
 
今の社会に足りないことは、支え合いです。
 
うつ病に限らず、認知症、発達障害、脳脊髄液減少症等・・もはや特別な事例や症例ではありません。
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以前、KY(空気を読めないやつ)という言葉がはやりました。
この空気を読むは、周囲の雰囲気に同調する(あるいは、反感をもつ)、組織、その他大勢の一員で議論もなくうまくやっていこうという消極的な態度、風潮を意味する言葉にもとれます。(ストレスを溜めないようにみえて、逆にストレスを溜める要因に)。
ただし、個人と個人が相対した場合はどうでしょう
・・声にならない声、伝えたくても伝えられない想い、叫びたくても叫べない怒りや悲しみ・・
を察してあげることは、良い意味でのKYではないでしょうか

素晴らしいセミナーでした。
(80名を超える参加者が来ていただきました。今回、セミナーの司会をやらせていただきました)

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