『地域に貢献する地球市民』の気概を持って

#チャレンジ2030 近い未来へバトンを!安心・安全・ワクワク

2011年10月

 山梨県 新エネルギー施設 視察報告

■県営深城ダム 山梨県大月市
洪水調節、取水の安定化、河川環境の保全や水道用水の確保を目的とした多目的ダムでしたが、現在、ダム下に小水力発電施設を建設しています。
最大出力    340kW
最大使用水量  1.0m3/s
有効落差    43.35m
年間発電電力量 1,824,000kWh
総事業費    504,635千円
942418dd.jpg
2dd55d02.jpg

c30f9e81.jpg
134897da.jpg


■米倉山メガソーラー施設 甲府市(旧中道町)
平成24年1月完成予定、現在建設中のメガソーラーです。山梨県では北杜市のメガソーラー(北杜市とNTTファシリティーズ)が有名ですが、米倉山(こめくらやま)に建設中のメガソーラーは、山梨県と東京電力との共同事業で行われています。
山梨県:土地の提供(17年間の無償提供・・パネルの寿命が17年なので)・・今まで売れ残っていた県有地約20ha(太陽パネル設置面積は約14ha)。PR施設を同じく平成24年1月に開設。
東京電力が建設。
出力 1万kwh
年間発電量 約1,200万kwh(一般家庭の年間使用電力量約3,400軒分)
総工費は40億~60億と言われている。
施工業者 明電舎、ソーラーパネルは、ソーラーフロンティア。
7d8960ff.jpg
26a5e6fe.jpg


山梨県の日照時間は北杜市が約2200時間/年、甲府市周辺が約2190時間/年。
(全国1の日照時間は宮崎県)

県が策定したやまなしグリーンニューディール計画(自然エネルギーによる低炭素社会の実現と経済活性化)の1番の目玉は、「ソーラー王国やまなし」を明確に示しています。
太陽光発電普及率日本一(住宅用太陽光発電設備の世帯当たり普及率)。

上田市土地開発公社にも約77億円の塩づけされた(売れない)土地があります。山梨県の取り組みはいわば先進事例です。

長野県は、今月中旬、県内のメガソーラー候補地の情報発信するための窓口を設置します。
メガソーラーに限らず、自然エネルギーに向けた取り組みが県、市町村では加速しています。

来月は岐阜県の新エネルギーについて視察をします。

 1週間を振り返る 10月11日~16日

■10月11日(火)~12日(水) 山梨県 新エネルギー施設視察

■10月13日(木)
 午前 議会広報特別委員会
 11月1日付け発行の議会だより編集会議
 午後 企業訪問
 夜 人権講演会 AED講習会
 cb0f554e.jpg

■10月14日(金)
 午前 企業訪問
 午後 上田市社会福祉大会
 社会福祉協議会職員による寸劇「ウマイはなしに気をつけろ」は最高でした。
 1df7ba92.jpg

 神田織音氏「講談で学ぶ成年後見制度」
 夕方 駅前街頭演説

■10月15日(土)
 午後 ボランティア
 夜 党議員会

 都留市 「エコロジカル・バランスタウンつる」の続きです。
都留市の人口は3万2千人。小規模の市ではありますが、毎年視察者が5000人くるまちです。
東日本大震災により急激に注目され始めた新エネルギーですが、平成16年より水車による小水力発電への取り組み(稼働平成18年)を始めた都留市は先見性がありました。そして水車に続き、「エコハウス」普及構想です。
0229b48b.jpg

 環境省「21世紀環境共生型住宅のモデル事業整備による建設促進事業」により建設された環境共生型住宅『都留市エコハウス』を伺いました。
 都留市の標高は400m、山に囲まれた地形を見ると長野県上田市とよく似ている気候です。
エコハウスは、小水力発電元気くんの電力を使用しています。
 注目点:
54eba057.jpg
2b4ace78.jpg

1.風のとおり道を考慮した空間
 自然採光・自然通風とOMソーラー(空気集熱)の太陽熱による床暖房。
61210804.jpg
288d3d31.jpg

2.県産木材及び地域県産材の活用
 県産木材はもとより、活性炭ボード、溶岩サイディングを使用。
ce2d3f89.jpg
cac71370.jpg

蚕室をイメージした天井の梁、ワイン樽の雨水貯蔵タンク

エコハウスのとなりは植物工場です。アイスプラントと葉わさびを栽培・・頂きました。アイスプラントは初めての食感(塩水を吸わせる水工栽培)
03c3ea8c.jpg
d3b97e5a.jpg


エコロジカルバランスタウンを目指す都留市、エコハウス建設のための環境省からの公募情報に即対応したとの説明がありました。

わがまちにとって有効な情報(国からの補助金、公募事業など)をどう理解し、生かしていくか。
都留市の取り組みは先進的です。周りの地方自治体の事例を見て検討していくやり方がすべて否とは言いませんが、先進的な取り組みには熱意と思いが入ります。そこが曖昧だと「失敗したら誰が責任をとるんだ」お決まりのやらない理由に発展していきます。全ての市民が賛同していただくことは難しいでしょう。でもなにもやらない事となにかを始めることで議論となること。やはり後者の方がまちは活性化するのではないでしょうか。そんなことを感じつつ、次回は山梨県の新エネルギーへの取り組みを紹介します。

 10月11日・12日 山梨県・新エネルギー施設を視察しました。

■エコバラ(エコロジーバランス)タウン 都留市
小水力発電のまちの淵源は、江戸時代から始まります。家中川(かちゅうがわ)を開削し、その豊富な水量を水車の動力に使い、精米・製粉、絹織物産業に用いられ水車業者を営むものが多かった。明治時代には民間の水力発電会社ができ、その後大正期には町営水力発電所となります(戦後、廃止)。
 現在では、その水量豊富な家中川に2機の水車が設置され、小水力発電を行っています。
また、2機とも補助金などのほかに「住民参加型市民公募債(つるの恩返し債)」を導入、「家中川小水力市民発電所」という名称で水車の名前を「元気くん1号2号」としています。
22ea09f0.jpg
96d8d51e.jpg

 ↑元気くん1号:開放型下掛け式水車 平成18年4月稼働
 水車直径6m、有効落差2m、最大出力20kwh、年間発電量(推定)108,300kwh。
78704886.jpg
3ede3d91.jpg

 ↑元気くん2号:開放型上掛け式水車 平成22年4月稼働
 水車直径3m、有効落差3.5m、最大出力19kwh、年間発電量(推定)118,402kwh。
5573d9bf.jpg
6bc8e2c3.jpg

 ↑元気くん3号(設置予定地):開放型らせん水車 平成24年3完成予定
 水車直径1.6m、有効落差1m、最大出力7.3kwh
尚、都留市役所脇に元気くん1号 横の小学校に元気くん3号が建設予定、さらに東側に元気くん2号が稼働しています。

 都留市のエコバラの取り組みはこればかりではありません。次回はエコハウスです。

 昨日、私の住んでいる自治会で人権講演会が行われました。
地元自治会の人権講演会では、毎年、全国規模で活躍をされている方々が講師としてお見えになります。
 今年は、ハンセン氏病問題に取り組まれてきた作家・伊波敏男さんの講演でした。伊波さんは現在、同じ自治会内に住んでいます。
 明治以降、日本はハンセン氏病を患った方々をどのように扱ってきたのか。
伊波さんは「あの世の地獄 この世の業」という言葉で説明してくれました。
かつて各地の寺で、和尚さんが説いた言葉「この世の業」・・らい病は、業病である。業を絶たなくてはならない。そのために発病者を強制的に隔離する。血統が問われ、家族を村から追放する。
明治の法律「癩予防ニ関スル法律」(1907年)から戦前の「癩予防法」そして戦後の「らい予防法」(1953年)。『隔離』という点で日本国のハンセン氏病への対応は一貫しています。1951年、ハンセン氏病の特効薬が日本の患者に投薬されても、1960年代諸外国が隔離政策を変更する・していく中でも、WHO(世界保健機構)から非難されても、日本の隔離政策はらい予防法の廃止(1996年)まで続きます。

 伊波さんは沖縄県出身、14歳の時にハンセン氏病と診断され、収容所のある島に隔離をされます。
「収容された当初、春になれば、大人と同じ収容所に移らなければならない、もう勉強はできない。毎晩、次の朝になることが怖かった」と自らの体験を話してくれました。
 当時、アメリカ領だった沖縄、医者も沖縄全体には140名程度。「もっと早く発見できていれば」と、本土から支援に来ていたハンセン氏病を診察できる医者は、診察に来た伊波さんとお父さんの前で机をたたいて怒りをあらわにしたそうです。その思い出が、現在、フィリピン国立大学レイテ校で行っている医師を育成する「伊波基金」につながっていきます。

 2001年「国家賠償請求訴訟熊本地裁判決」原告勝訴で国は控訴を断念。同年から補償に関する法律が整備されます。
 熊本地裁判決に関して、毎日新聞(2001年5月12日付け)、伊波さんの寄稿文に
「・・実は、今回の判決が救済したのは、法治国家、民主国家であるはずの日本だったのかもしれない。・・」(伊波さん講演会で頂いた資料の文書からの抜粋)

 徹底的に隔離して、患者の自由をすべて奪ってきた歴史、実は悪法を支えてきたのは国民の根深い偏見だったことがわかります。
 不確かな事例を大げさに誇張する。
 紛ぎらわされ、冷静な判断、行動ができなくなる。
 真実に気が付かないふりをする。


 事実を伝えなければならないマスコミが、国民を翻弄し、逆に真実から遠ざけてしまう。 

 これは様々な風評被害にも通じます。

真実は自らが学び、体験し、感じなければ得られない。
そして、(自らの心と)戦うことを痛感した講演会でした。

↑このページのトップヘ